顔認証
顔認証では、パソコンに接続した CCD カメラから顔の画像を取込んで処理を行います。
両目と口を結んでできる逆三角形を基準として、鼻や耳や眉や顎などの位置を測定します。
照明の影響が大きいため、肌の色は考慮されません。
静止画による顔認証が一般的ですが、動画を利用することも可能です。
カメラを作動させておけば、歩いている人の顔認証もできるので、ターミナル駅の改札口やマンションの入口に設置されることもあります。
顔認証には、以下の特徴があります。
- 長所
- 違和感がない
- 人間どうしは顔で個人認証をしているので、直観的
- 動画による認証が可能
- 動画を利用できる生体認証は、顔だけ
- 防犯カメラにもなる
- 犯罪が起きた場合、事件の一部始終を記録できる
- 違和感がない
- 短所
- 逆光や暗い場所に弱い機種が多い
- 写真撮影と同じで、逆光や暗い場所に弱い(逆光に強い機種や、近赤外線により暗闇でも顔認証できる機種もある)
- 前髪・眼帯・サングラス・髭・マスクによる本人拒否率の向上
- 目・鼻・口などの位置を正確に把握する必要がある
- 一卵性双生児の誤認証
- 指紋は母親の子宮内の羊水の圧力で決まるが、一卵性双生児の顔認証は誤認証が多い
- 逆光や暗い場所に弱い機種が多い
2001 年 9 月 11 日の同時多発テロ以降、アメリカはニューヨークやロサンゼルスやフロリダなどの空港や駅に顔認証システムを導入しました。
特に、ニューヨーク市内では約 1000 機の高度ビデオ監視カメラを設置して、顔認証を実施しています。
日本でも、2004 年 3 月のスペイン・マドリードの列車爆破テロを受けて、2005 年 4 月に国土交通省が危機管理室を創設しました。
7 月にイギリス・ロンドンの爆破テロが発生して、主要国の鉄道が標的になる可能性が生じたため、8 月に鉄道テロ対策連絡会議を設けています。
2006 年 5 月には、財団法人「運輸政策研究機構」が主体となり、国交省鉄道局や東京メトロや NTT コミュニケーションズなどが協力して、東京の千代田線霞ヶ関駅で顔認証について約 2 週間の大掛かりな実験が行われました。
実験では、毎日 30 〜 40 人の帽子・眼鏡・マスクなどで変装した男女が、改札口を通過します。
このとき、天上の 2 台のデジタルカメラが対象者の顔を撮影して登録データと照合したところ、約 80 % の確率で識別されました。
顔認証の屋外での公開実験は世界初で、しかも動画でしたが、20 年以上前の写真や 10 kg 太った写真や双子でも正しく認識したため、実験は成功に終わっています。
社団法人「日本防犯設備協会」によると、映像監視装置の国内市場規模は 2000 年の 1186 億円が 2005 年には 1867 億円に急拡大したそうです。
