指紋認証

指紋認証

19 世紀初頭、イギリスのヘンリー・フォールズという考古学者が、日本で縄文式土器の発掘に携わり、土器の表面に残された指紋を発見しました。

フォールズは、たくさんの土器に付着した指紋を比較しているうちに、それぞれの指紋が異なることに気付きました。

医者でもあったフォールズは、イギリスに帰国後、当時のイギリス人の指紋を集め、「指紋は 1 人 1 人異なる」という論文を発表しています。

日本の警察が、犯罪捜査に指紋認証を導入したのは 20 世紀になってからです。
犯行現場に残った指紋をセロファンに写し取って、指先に朱肉を付けて紙に採取した指紋と重ねて肉眼による確認を行っていました。

1970 年代になるとコンピューターが発達して、画像処理による指紋認証が可能になりました。

現在では、数百万の指紋データベースから数秒で該当者が割出されます。

21 世紀に入ると、コンピューターの小型化・高性能化・低価格化により指紋認証が広がり、生体認証の約 90 % を占めています。

指紋認証には、以下の特徴があります。

  • 長所
    • 装置の小型化・低価格化が可能
      • 指紋認証装置は、指先よりも一回り大きい程度
    • 操作が簡単で、時間も掛からない
      • 指紋をセンサーに認識させるだけ
    • 認証精度が高い
      • 他の生体認証に比べ、誤認証が少ない
    • 犯罪抑止効果がある
      • 指紋認証装置があると心理的抵抗が生じて、犯罪が起きにくい
  • 短所
    • 指先は怪我をしやすい
      • 指先は酷使されるので、怪我を負う可能性が高い
    • 指先が濡れていると、認証できない機種が多い
      • 汗や雨などは認証前に拭かねばならない(圧力式センサーは認証できる)
    • 不潔感がある
      • 不特定多数が利用する場合、衛生面で問題がある
    • プライバシー
      • 指紋の採取は、犯罪者扱いと感じられる(セキュリティ用の指紋認証は犯罪捜査用とは異なり、実際の指紋画像を保持せず、特徴的なデータしか利用しない)