企業から顧客名簿流出

企業から顧客名簿流出

2007 年 10 月 24 日に、北洋銀行(本店・北海道札幌市)は「キャッシュカードが偽造されて、現金自動預払機 ATM から計 1 億 1300 万円の預金が不正引出された」として、北海道警に被害届を提出しました。

被害が確認されたのは 138 件の個人口座で、1 件当たりの被害額は 5 〜 400 万円でした。

口座名義人のほとんどが北海道在住であるにも関わらず、その大部分は東京都内の ATM で預金を引出されていたそうです。

被害口座の多くに本州の特定企業との出入金記録があったことから、この企業の顧客名簿から氏名・口座番号・生年月日・電話番号などの個人情報が流出した可能性が疑われています。

北洋銀行のテレホンバンキングサービスでは、電話で口座番号と暗証番号を入力すると残高照会ができました。

16 〜 22 日は被害口座でテレホンバンキングサービスによる残高照会が急増し、暗証番号の不一致も異常に増加していたため、犯人が生年月日や電話番号で暗証番号を試していたものと思われます。

この 1 週間に、テレホンバンキングサービスによる残高照会は約 3000 件あり、暗証番号の 2 回以上の誤入力は約 1200 件ありました。

同じ期間に、北海道銀行の同様のサービスによる残高照会は約 2800 件あり、暗証番号の 1 回以上の誤入力は 17 件ありました。

北洋銀行は、テレホンバンキングサービスを 22 日に停止しています。

被害は 21, 22 日に集中しており 23, 24 日には発生しませんでしたが、「被害口座数や被害総額は、更に拡大するかもしれない」とのことでした。

実際に、前日の発表では「被害口座数は 40 件で、被害総額は約 5200 万円」であり、30 日の最終発表では「被害口座数は 186 件で、被害総額は約 1 億 4100 万円」となりました。

上述の「暗証番号の 2 回以上の誤入力は約 1200 件」から、約 15 % の暗証番号が生年月日や電話番号だったことになります。

北洋銀行は、「被害は全額補償する。キャッシュカードの偽造の手口や本州の特定企業の調査などは、捜査当局に任せる」とする一方、暗証番号を生年月日や電話番号にしないよう顧客に呼掛けました。

北洋銀行のキャッシュカードには偽造されにくい IC カードもありますが、被害に遭ったのは全て磁気データカードでした。

2006 年 11 月〜 2007 年 3 月に、中国銀行(本店・岡山県岡山市)と群馬銀行(本店・群馬県前橋市)でもキャッシュカードの偽造事件があり、防犯ビデオの映像解析から同一グループの犯行と見られています。

中国銀行では十数人が合計 2000 万円以上を不正引出され、群馬銀行でも 4 口座に形跡がありましたが口座が解約されていたなどの理由で実害はありませんでした。

中国銀行と群馬銀行の事件では、振り込め詐欺の手口で口座番号や暗証番号を被害者から聞き出していました。