インターネット・バンキング上の不正引出への対策は?

インターネット・バンキング上の不正引出への対策は?

インターネット・バンキング上の不正引出は預金者保護法の対象になっていないので、民法第 478 条が類推適用されるものと思われますが、各銀行は独自の対策を行っています。

新生銀行の対策

新生銀行(2006 年 8 月現在約 180 万口座)では、2004 年に他の銀行に先駆けてセキュリティ・キーボード(マウスで入力するので、操作履歴が残らないキーボード)を導入しました。

新生銀行ダイレクトバンキング部の山崎 仁次長は、以下のように述べています。

  • 安全性が高まってよかったというより不便になって困ったという反応の方が多い

その後、2007 年 5 月から 7 月までに預金者全員に対してセキュリティ・カードを無料配布しました。

新生銀行のセキュリティ・カード

ジャパンネット銀行の対策

ジャパンネット銀行(2006 年 8 月現在約 135 万口座)では開業以来、以下のような乱数表を預金者に配布して、振込の際には「何番の乱数を入力して下さい」と複数の乱数の入力を促していました。

ジャパンネット銀行の乱数表の一例
(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15) (16)
1 0 6 3 4 5 0 1 8 4 5 7 9 1 8 0

しかし、2005 年 7 月にスパイウェアにより 6 件合計約 380 万円の不正振込が確認されたため、2006 年 5 月下旬から 9 月までに預金者全員に対して開設順にトークンを無料配布しました。

トークンは縦 3 cm 横 6 cm くらいの大きさで、ワンタイム・パスワードのタイムシンクロ方式により 1 分毎に 6 桁の数字(写真では 056114)が表示されます。

ジャパンネット銀行のトークン

ジャパンネット銀行マーケティング部の北 周介さんは、以下のように述べています。

  • 乱数表があれば安全だという神話があったが、スパイウェアでそれが変えられた
  • トークンもまた想像もつかない手口で破られるかもしれない

他の銀行の対策

  • 振込・出金限度額を携帯電話から即時変更できる機能(通常は限度額を 0 円にしておき、振込・出金の度に限度額を上げ、終われば再度 0 円にする)
  • 不正振込専用保険(加入料無料で、年間 300 万円までの被害を補償)